5.世界の翡翠
ヒスイは地球上のどこにでもあるわけではなく、ロシア・アメリカ・グァテマラ・メキシコ・ミャンマー・ヨーロッパアルプスなど
、ごく限られた地域にあり、日本と同様、蛇紋岩があるところで発見されています。
糸魚川・青海は、ミャンマー、中央アメリカに次ぐヒスイ産地で、世界の三大ヒスイ産地の一つに数えられます。
古代には2つのヒスイ文化圏があり、一つは、メキシコ・グァテマラを中心とするオルメカ・マヤ・アステカの
各文化と糸魚川・青海のヒスイで花開いた縄文のヒスイ文化です。
縄文のヒスイ文化の発祥は、約4500年前にさかのぼり、中央アメリカで栄えたとスイ文化よりも古く、世界最古のヒスイ文化です。
一般に地下20〜30kmの深さになると、温度は摂氏600度以上になりますが、
海洋プレートという低温の石盤が、海溝のところで
大陸プレートの下にもぐりこんでいる場所(沈み込み帯)では、
同じ深さでもはるかに温度が低くなっています。
地球の中で低温高圧型変成作用がおきる条件が整っているのは
沈み込み帯の地下だけです。
沈み込み帯では、プレートの下部にあるマントルのかんらん岩に水が加わって蛇紋岩化され、
これの比重が軽いため、
地下に向けてあがってくる時にヒスイや高圧低温の変成岩を持ち上げてきます。
これが、蛇紋岩メランジとなり、この中にヒスイが含まれているのです。
4トンの原石の下部分をカットしてテーブルにしたそうです
3.翡翠の色はどうしてつくのか、又その成分は?
ヒスイはヒスイ輝石とオンファス輝石という鉱物からなっていて、
ヒスイ輝石・ナトリウム・アルミニウムを含むケイ酸塩鉱物(NaAlSi2O6)で
、火成岩・堆積岩・変成岩に大割される岩石の中の変成岩に含まれる。
ヒスイ輝石を構成する元素たち(ナトリウム・アルミニウム・ケイ素酸素)は典型元素と呼ばれ、
その化合物は無色であることから、この純粋な組成を持つヒスイ輝石は無色透明であるはずですが、肉眼的に白くみえます。
しかしヒスイには緑・ラベンダー・青・黄等の色があります
緑色の部分の化学組成を見てみると(Na,Ca)(A1,Mg,Fe)Si2O6であることから、
ヒスイ輝石のナトリウムの一部をカルシウムに、アルミニウムの一部をマグネシウムと鉄が置き換えた鉱物、
即ち私たちが緑色ヒスイと言っていたのはオンファンス輝石だったのです。
また、マグネシウムカルシウムは典型元素で遷移元素でないので、着色の原因とは考えにくく鉄は遷移元素の一種なので、
オンファン輝石の緑色の原因になっていると推定されます。
落ち葉掃きをしていた館長のおじいさんの話が面白かった
*翡翠原石館においての製作過程*
作者と館長はまず『ヌナガワヒメ』の構想を練るため翡翠峡を訪れました。
あくまで宗教的ではなく又性的ではなく「朝霧の中にかすかに見える新緑の様に」をテーマとし製作へ
作者のアトリエで何枚かのパネルに分けられ製作されたものを翡翠原石館の横2メートル縦5メートルの真っ白な壁に足場を作り貼り付けていきます。
この工具を使い手作業で石を角砂糖位の大きさにしていきます。それをさらにカットし隙間を埋めていきます。
この壁画には翡翠を始めアマゾナイト、大理石など40〜50種類の鉱物が10万個以上使われております。
翡翠は他の鉱物や岩石とは異なる高さと特質を有し、滑らかな割り口は得られずボコボコしている。
そのため光を吸収したり、小刻み、複雑に反射し色調としての彩度は磨き上げた肌とはまったく違い表現力によって無限であります。
奴奈川姫は日本最古の古事記に登場するお姫様で、出雲の神である八千矛の神が賢く美しい高志の奴奈川姫に求婚しました。
胸元には勾玉が。勾玉は古代三種の神器にももちいられていました。
『翡翠』と書きカワセミともヒスイとも読みます。石の翡翠はこのカワセミの「翡」は赤い羽「翠」は青い羽から由来して付けられています。
この作品で奴奈川姫は慈愛のまなざしでカワセミを見つめています。
手前に位置する翡翠原石が示している濃緑から白に至る範囲を、本作品の構図と色が視覚的連続性を持ち、
有機的な関係を生み出すように演出されています。
また奴奈川姫自身の顔の表情も視覚、距離の変化に応じて表情が変化して見える楽しさの演出もされています。
昼は太陽光がさしこみ、夜は雰囲気を変え幻想的な雰囲気が感じられます。
作者は「館長の思いを私が受けて、それを奴奈川姫が補佐し常に助けてくれ、力を与え導いてくれたのだと思う」としている
作者プロフィール
本間 洋一
1937年東京生まれ
1960年武蔵野美術学校(現美術大学)卒業
それ以降、大理石モザイクをはじめ建築において手仕事で石を活かす造形を専業とし
下絵、模型から現場製作にいたるまで全工程を自ら行い、建築との融合を目指している。
作品は公共建築物をはじめ450件を越える。
「本作品はライフワークとして後世に残したい」とのことで構想から6年がかりで作り上げた作品である。

4.日本の翡翠
ヒスイは、糸魚川・青海のほかに、神居古潭(北海道)、秩父(埼玉県)、大屋(兵庫県)、若桜(鳥取県)、
大佐(岡山県)、円行寺(高知県)、三重(長崎県)で発見されています。
これらの産地のヒスイは、鉱物学的にはヒスイ輝石ですが、宝石になるような質ではありません。
ヒスイは、いずれも日本列島の土台を形づくる中生代・古生代の古い地層から産し、
大部分は糸魚川・青海と同様に、蛇紋岩があるところから発見されています。
また、結晶片岩と呼ばれる地下深い場所でできた変成岩をともなっていることも共通します。
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桜の木を切られそうになった原美術館の土地を買い取って、10年がかりで造り上げた美術館だそうです
人手が無くて未だ開館していません もったいない・・・ 館長談
2.翡翠の種類
<硬玉(白)ジェイダイド>
比重:3.2~3.4/モース硬度:6~7度/屈折率:1.64~1.69/結晶:単斜品系/へき開:93゜に交差/
分類:輝石炭鉱物/
化学式:NaAlSi2O6/珪酸:58.28Wt.%/酸化アルミニウム:23.11/酸化ナトリウム:13.94/酸化カルシウム:1.62/酸化マグネシウム:0.91
/第一酸化鉄:なし/第二酸化鉄:0.91/酸化塩:なし/その他:1.50
<軟玉 ネフライト>
比重:2.9~3.1/モース硬度:5~6度/屈折率:1.6~1.67/結晶:単斜品系/へき開:124゜に交差/
分類:角閃石族鉱物/
化学式:Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2/珪酸:57.60Wt.%/酸化アルミニウム:0.25/酸化ナトリウム:なし
/酸化カルシウム:12.68/酸化マグネシウム:25.61/第一酸化鉄:0.66/第二酸化鉄:なし/酸化塩:0.16/その他:3.04